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自分は気が短い、瞬間湯沸し器だと、言う人がいる。
怒りっぽいというのは、通常はあまりほめられた話ではないから、そういうことを自分で言うのは、「それでも周りから許され、愛されている自分」の無意識なアピールなのだろう。
「だろう」ではなく、実際に自分もそうだったので、わたしに関してはそれが事実だった。

わたしの場合は、怒りをぶちまけても事態は改善しなかったので、「怒りっぽい自分」に疲れ、怒ることに苦痛を感じるようになった。
結果、あれこれあがいて、なんとかそのような自分から抜け出すことができた。
性格は変わらないかもしれないが、行動は変えることはできる。
行動を意識して変えると、「変えられない」と思っていた性格も、実はかなり変化する。
解脱したわけではないので、いまでももちろん腹が立つことはあるが、周囲に当たり散らしたり、いつまでも怒りで不愉快になっているようなことは、あまりなくなった。

だが、いい年をして「気が短い」アピールをしているような人は、たいてい自分のそのような性格を苦痛に感じていないし、困ったこととも思っていない。
困っているのは、本人ではなく、周りだからだ。
本人は、怒りを露わにすることによって自分だけがすっきりする。
そして、怒りで周りを支配している。

怒りというのは強い感情であり、それを向けられた側は、自分に責任がなくてもなぜか相手をなだめたい、という気分に陥ってしまう。
怒鳴ったり、わめいたり、泣いたりすることによって、相手は折れ、自分の要求は通る。
そのうち、怒鳴らなくても、いつも要求が通ってしまうような関係が固定したりする。
「怒りんぼのメリット」を享受している人が、会社で上司だったり、経営者だったり、なんらかの権威を持っていると、そのような傾向はますます強まってしまう。

その結果、本人はストレスを感じず元気いっぱいなのに、周りがストレスを受けてばたばたと倒れだす。

「怒りんぼ」に会社を破壊されないためには、コミュニケーションを学ぶことが必要だ。
もっとも、社長自らそういうタイプだと、なかなかそのような体質を変えることは難しいのだけども。

まずは「変わりたい」という気持ちがあること。
そうすれば、方法はいくらでもあるし、必ず変わることができる。
そんなに難しいことではないのだが、いったん怒りで相手を支配することを覚えてしまうと、そのような言葉は届かなくなってしまう。
難しさは実はそこにある。

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