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いじめにあっていた生徒が証拠としていじめの様子を録音したところ、盗聴の罪に問われる | スラッシュドット・ジャパン YRO

ちょっとぎょっとするような内容ですね。

ただ、これはアメリカでの話で、日本では、捜査機関などではなく一般の人が、自分もいるところで、いっしょにいる相手にないしょで録音しても、罪にはなりません。

これは、最高裁の判例もあり(最高裁平成12年7月12日第二小法廷決定 平成11年(あ〉第96号詐欺被告事件)、判決文には下記のように秘密録音が違法ではないと示されています。

本件で証拠として取り調べられた録音テープは、被告人から詐欺の被害を受けたと考えた者が、被告人の説明内容に不審を抱き、後日の証拠とするため、被告人との会話を録音したものであるところ、このような場合に、一方の当事者が相手方との会話を録音することは、たとえそれが相手方の同意を得ないで行われたものであっても、違法ではなく、右録音テープの証拠能力を争う所論は、理由がない。

上の写真は、わたしが長年使っているICレコーダーですが、ハンドバッグの中に入れたままで、録音ボタンを押しても、その場での会話は十分に録音できてしまいます。その他、ペン型のものもありますし、携帯やスマホで録音することもできますから、トラブルがらみの交渉の場では、録音されている、という前提で話をするべきでしょう。

後で言った言わないの争いになることを避けるために、いっそ、相手の了解をとって、録音しながら交渉するのもすっきりするかもしれません。

パワハラにまつわる裁判でも、一方の当事者が録音した音声データが、証拠として採用されることもよくあります。

旧 鳥取三洋(現 三洋電機コンシューマエレクトロニクス)の女性従業員がパワーハラスメントを受けたとして損害賠償を求めた訴訟の控訴審では、次のように判示されています。(広島高裁松江支部 平成21年5月22日 平成20年(ネ)66号、102号)

X が原告、Y1 が会社の人事担当者、Y3 が会社です。

Xはこの場での Y1 との会話を同人に秘して録音していたのであり、Xは録音を意識して会話に臨んでいるのに対し、Y1 は録音されていることに気付かず、X の対応(ふてくされ、横を向くなどの不遜な態度。引用者)に発言内容をエスカレートされていったと見られるのであるが、Xの言動に誘発された面があるとはいっても、やはり、会社の人事担当者が面談に際して取る行動としては不適切であって、Y1 及びY3は慰謝料支払い義務を免れない。もっとも、Y1 の上記発言に至るまでの経緯などからすれば、その額は相当低額で足りるというべきである。

録音していることを前提に、相手を挑発して大声を出させたり暴言を誘発するのもほどほどに、ということですね。この裁判では、一審の賠償額300万円が、控訴審では10万円に減額されています。

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