夜中に目が覚めてしまいなかなか眠れない。とくに中高年以上になると、多くの人が体験することです。たまにならばとにかく、毎晩となると「早朝覚醒」という名前がついている不眠の症状のひとつだと言えます。
時刻が気になっても時計を見ない
一度目が覚めても、またすぐに眠りに戻るためには、ちょっとしたコツがあります。
それは時計を見ないこと。
いま何時なのか、本来の起床時間まであとどれだけあるのか、気になりますよね。でもそこは「見ない」と決めておいて、見ないようにしましょう。
なぜ時計を見てはいけないのか。
起きたときに時間を認識すると、脳がそれを本来の起床時間と勘違いしてしまい、毎日同じ時間に目が覚めるようになってしまうとか。
時計を見て「あと何時間眠れるな」と頭の中で計算することで、脳が活性化しはっきり目覚めてしまうとか。
諸説あるようですが、正直どれが正しいのかよくわかりません。どれも正しいのかもしれません。
原因を追求しなくても、効果はしっかり受け取れます。目が覚めてしまっても、時計を確認せずにもう一度目をつぶったほうが、よく眠れるのは確かです。
そしてもうひとつ、さらにだいじなことがあります。
スマホを見ない
時刻を確認する手段は時計だけでしょうか。
スマホやタブレットを枕元に置いて寝る、目覚ましもスマホアプリを使っている、という人は多いはずです。
何時なのか気になって、時計ではなくスマホのスイッチを入れてしまったら、安らかな眠りは遠のいてしまいます。
時計以上にスマホを見てはいけません。
時計を見たときと同じ原因で眠れなくなったり、毎晩同じ時間に目が覚めてしまうのはもちろん、スマホは時計よりも強い光を発している、ということが大きな問題です。
明るい光を浴びると、目が覚めてしまうのは、いろいろ理由をつけなくても、みなさん体験していることでしょう。
さらに、そこからネットサーフィンをはじめてしまったら、もう最悪です。
目は強い光を浴び続け、脳はいろいろな情報にさらされて興奮し、数時間眠れなくなってしまいます。へたをすると、そのまま朝を迎えることになるかもしれません。寝不足のまま起き出し、仕事に行くはめになります。
こんなことにならないよう、スマホを枕元に置いて眠るのはやめましょう。別の部屋に置くか、少なくともいったん立たないと手に取れないような場所に置くのがいいでしょう。
ベッドのそばにスマホを置いても寝てもいいのは、夜中に目が覚めず、朝までぐっすり眠れる人、もしくは、夜中に目が覚めても決してスマホを手に取らない、という強い意志を持っている人だけです。
常夜灯を利用するのもよい
明るい光を浴びない、ということで、もうひとつこんな方法もあります。
尿意を感じて夜中に目が覚めたときも、電灯を明るくつけないようにしましょう。
家族といっしょに寝ている人は、部屋の電気はつけたりしないでしょうが、廊下やお手洗いの電気はつけますよね。
真っ暗ではつまづいてしまう危険がありますが、常夜灯を使えば安全です。コンセントに差し込むタイプ、また、人感センサーで点灯するタイプのものがよいでしょう。
足元が少し明るくなるだけですから、明るすぎる光で目がはっきり覚めてしまうことがなく、半分夢の中にいる状態で用を足し、寝床にそのまま戻ることができます。
睡眠不足は、仕事の能率にも大きく影響しますし、長く続くとしじゅうイライラしたり、気持ちが落ち込んだりします。人間関係を破壊したり、メンタル不調の引き金になってしまうのです。
いつも夜中に目が覚めて困っている人は、こんな方法を覚えておきましょう。