梅雨寒で涼しい日が続きます。
昨年のこの時期は、命の危険も感じるほどの猛暑でした。
それに比べれば楽は楽ですが、洗濯物の乾きが悪く、夏のぎらぎらした太陽が恋しくなるのですから、勝手なものですね。
写真は、一昨年のものです。ことしは、まだユリは影も形もありません。

さて、マウスの調子が悪くなりました。

デスクトップで使っている、重くて大きなマウスです。
わたしは Logicool 製品が好きで、ここ数年マウスや、Web カメラはこればっかりです。

症状は、シングルクリックしただけで、勝手にダブルクリックになってしまう。
または、クリックしても、きかないときがある、というものです。

検索してみると、同等の製品でこんな口コミがヒットしました。

価格.com – 『勝手にダブルクリック、クリックが利かなくなった時の自己修理法』 ロジクール Marathon Mouse M705 のクチコミ掲示板

原因は、スイッチを押す部分のプラスチック素材に耐久性が無い為に、削れて引っ込んでしまいスイッチが押せて居ないが為に起こっていました。
マイクロスイッチ自体の耐久性は数万回のクリック耐えられる部品なのでこれが壊れる事は早々無いです。

おそらく、原因は同じかなと思います。
しかし、買ってから4年以上経ちますし、直してまで(というか、直すとしたら夫に頼むわけですが)数千円のものを使い続けるほどの思い入れはなく、買い替えですね。

とりあえず使ってなかった有線の古いものを引っ張り出してきて使っていますが、スクロールが遅い。
こういうのって、わずかな違いがイライラのもとです。

こういうパソコン周りのツール、または、パソコン本体にしても、そんなに耐久性のあるものではありません。
パソコン本体は、古くなると速度が落ち、フリーズする回数が増え、マウスやキーボード以上に、イライラのもとになります。

わたくしは個人事業主ですから、自分が気に入らないとすぐに買い換えることができます。
マウスやキーボードも、自分の好みに合ったものを探します。
パソコンは、基本3年使ったら取り替えることにしていますので、スペックはたいしたことはないですが、だいたい快適に使えています。

しかし、一般の会社にお勤めの方は、会社で毎日パソコンを使って、ハードにキーボードから入力したり、画像や動画を扱ったりしていても、ふつうは会社が支給するものを使い、気に入らなくても我慢するしかありません。

パソコン本体の遅さ、フリーズ、周辺機器のちょっとした不具合や使いづらさ、そういうものが生産性に大きく影響することを、経営者はわかっているでしょうか。

生産性は、単純にマシンの処理スピードだけではなく、従業員のやる気が大きく関わってきます。
ちょっと重いファイルを開くと、いちいち待たされ、ちょっとほかのことをやろうかな、などと思うと、戻ったときには「あれ? なにやってたっけ?」ということで、切り替えるのにいちいち時間がかかったりします。
それに、遅いパソコン、使いづらいツール類にイライラしながらでは、気持ちよく仕事ができるわけもありません。

そんな中、気づいている会社はとっくに気づいています。
これは2年前の記事です。

サイボウズのPC標準機はどれもメモリ32GB積んでるって、正直ムダじゃないですか? | サイボウズ式

導入してみたら、バックオフィスからもうれしい声が挙がってきました。数100MBあるExcelファイルなどを開く際、32GBメモリを積むことでサクサク仕事が進むようになったとか。結果的にバックオフィスの生産性向上につながりました。

(サイボウズ役員)それから当社はキーボードやマウスも自分の好きなものを買っていいので、みんな好きに買って好きに使っていますね。

(インタビュアー)KinesisとかHHKB2でも……?

(サイボウズ役員)生産効率が上がるので大歓迎です。

ちなみに、Kinesis のキーボードは4~5万、HHKB2 も2万円以上します。

うちはそもそもそんな予算はない、それは恵まれた大きな会社の話だ、と感じるかもしれません。

しかし、毎日パソコンを使っている従業員に、どこがいちばん不満か聞いたことがあるでしょうか。

メモリを増設する、ハードディスクをSSDに替える、マウスを好きなものに替える。
実際に使っている従業員の声を聞き、ピンポイントで対策するだけでも、ストレスはかなり違ってきます。

お客様については、ユーザーの声を聞く必要性がわかっていても、社内となると突然感度が鈍くなる経営者の方、多いですね。
自分もあてまはっているかも? と自覚がある方は、従業員にちょっと聞いてみましょう。

仕事のストレスを道具のせいにするな、やる気は自分で出すものだ、とお考えのシバキ主義の社長さん。
不利な条件の中でもがんばって今の地位を築かれたのでしょう。
でも、一般の従業員にそれを求めるのは、かなり無理があります。

生産性の問題だけでなく、能力の高い人から、「こんな会社やってられるか」と、辞めてしまう。
せっかく入社した若い世代が「自分のスキルが磨けないし、キャリアの見通しがぜんぜんない」と辞めてしまう。
パソコン周りにかける数万円、数十万円の出費を惜しんでこうなったら、取り返しがつきません。

従業員の声を聞く。
従業員が働きやすい環境をつくる。

これが経営者の仕事です。やるべきことをやりましょう。