ゲームをやる人なら、HP(ヒットポイント)ということばはおなじみですね。
本来は、敵からの打撃で受けるダメージを表した数字ですが、自分の耐えられる限界をあらわした数字の意味でも使います。
上のイラストのように、ゲージがついていて、残り何%と表示されます。

「ライフ」というのも、同じ意味で使います。
最近はあまり聞きませんが、「◯◯のライフはもうゼロよ!」(もう無理、これ以上はやめてあげて)というスラングも一時流行りました。

さて、これはゲームの世界なんですが、現実のあなたにも、見えないライフゲージがついているとしたらどうでしょうか。

わたしの場合はこんな感じです。

100%:元気ハツラツ。何が来てもばっちり対処できます。
70%~90%:だいたい平常運転。ふつうのストレスならまずだいじょうぶ。
60%:ちょっと頭や体が重い。早く寝たほうがいいかな。
30%~50%:なんとか耐えてるけど、ぎりぎりいっぱい。これ以上の負荷をかけないで~。
20% 以下:もうダメ。寝込んでます。

もちろん、これは自分で作ったものです。
数字は自分の感覚です。
ふざけているようですが、案外役に立ちます。

自分のライフゲージは、いま何%かな? と自分で考えて、それに合わせた対処をするのです。
きょうは60%だと思ったら、お酒は控える。
40%だと思ったら、どうしても必要なこと以外の予定はパスする。

もともと、体力はないほうなのですが、こうやって自分の状態に合わせて、早め早めに対処することで、寝込むのを防ぐことができます。

このライフゲージという考え方は、「ライフイベント法」というストレス理論にも、似ています。

ライフイベント法では、ストレスがかかる出来事に点数をつけ、過去の一定期間に起こった出来事の点数を合計します。
その点数が大きければ大きいほど、強いストレスがかかっているということで、心身の不調をきたす確率が高まっている状態だということです。

Holmes.T.H.& Rahe.R.H. The Social Readjustment Rating Scale 1967

たとえば、「配偶者の死=100」「退職=45」「引っ越し=20」「上司とのトラブル=23」といった感じです。

この点数は、まさにHP(ヒットポイント)ですね。

ささいなストレスで、点数が低くても、それが一定期間にたくさんふりかかってくると、ライフが削られ、ゼロに近づくと起き上がれなくなります。

朝、出勤前に家族とケンカした=12
職場に行ったら上司が機嫌が悪い=9
仕事でミスして対応にてまどった=18
ランチが油っこくて胃もたれ=7
合計:46

点数はわたしが適当につけたものですが、こんな感じで、それぞれはたいしたことはなくても、それが1日に重なると、ライフがそれだけ大きく削られているということになります。
ここも意識すると、早めに気分転換したり、睡眠をとるようにしたりすることで、対処できます。

過大なストレスは万病の元。
ライフやHPという数値で考えることで、賢く対処していきましょう。