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パシフィック・リム」(音が出ます)を見てきた。

いつもは、ジャンル的にすいてる韓国映画か、時間的にすいてるときしか行かないので、こんなに客席が埋まっている中で映画を見るのはひさしぶりである。

内容からいって、音が大きいのはあらかじめ予想できたので、耳栓もしっかり装着。(モノは最後の画像参照ください)ふつうの人は耳栓などしなくても楽しめると思うが、わたしの場合は、急性低音障害型感音難聴という難しい名前の病気を以前患ったことがあり、その後遺症なのか、きちんと治っていないのか、とにかく大きい音、それもスピーカーから出る音がとても苦痛になってしまった。なので、ふつうの映画でもいつも耳栓を装着して見ているのだが、この映画はとくに耳栓無しだと途中で出るはめになったかもしれない。耳に問題のない高校生の息子も、終わってから「ちょっと頭が痛くなった」と言っていた。

映画自体は、ロボットアニメ好き、特撮好き、怪獣好き、SF者が泣いて喜ぶしかけだらけで、というか、しかけじゃなくて、それ自体がこの映画なわけであるが、評判がいいのがよくわかるできであった。

この手の「男の子」が喜ぶお話だと、女性はたいていセクシー要員か、きーきー言うだけの未熟な人格か、そっと陰から見守る献身的なあきこねーちゃんか、という描かれ方なのだが、恋愛対象じゃなくても、人間的に尊敬できるパートナーとして描かれているところもたいへんよかった。

しかしながら、あまり楽しめなかったのである。

ひとつは、最初に書いた音響の問題。あまりにも音が大きくて、2時間見ているうちにとても疲れてしまった。(健康な人ならたぶん問題ない音です)

そして、もうひとつは、怪獣だけじゃなくて、ヒーローである巨大ロボもいっしょになって、遠慮なくぶち壊す都市の光景である。

ビルや車が破壊されても、その中にいる人間は描かれず、全年齢OKのレーティングに沿った内容なのだが、それでも、破壊につぐ破壊を見せられると、なぜかとても不安な気持ちになった。

わたしも、わたしの近親者も、東日本大震災では被害はほとんど受けていないので、そのトラウマがあるわけではないのだが、パニック映画の最初のほうで、簡単に死んでしまうちょい役になぜか感情移入してしまうやっかいな傾向がある。踏み潰される車や、なぎ倒されるビルの映像からは、爽快感どころか、滅びていくものの悲哀と絶望しか感じられなかった。

ここのところ忙しかったのと、体調が悪くて、あまりきちんと睡眠がとれていなかったせいもあるかも。

この手の映画は、体調のいいときに見ることにしよう。いろいろ書いたが、「破壊がともなう映画はもう見ない」ってわけではなく、やはりわたしもこの手のどっかんどっかんが好きなのである。