「頼まれたら断れない」という悩みは、有能で責任感がある人に特有ですね。
多くの人があなたを信頼しているのですから、もちろん誇っていいことです。

しかし、仕事がそのような人に集中した結果、耐えきれずに体調不良やメンタル不調に陥ってしまうことがあります。
一方で、いつもたくさんの責任と仕事を抱えていても、いきいきとしている人もあります。

この違いは、たんにキャパシティの違いだけではありません。
同じように高い能力や責任感を持っていても、その人の考え方や依頼の内容により、燃え尽きてしまう危険性も異なってきます。

あなたがこのまま「頼られるたびに相手の期待に応える」生活を続けていていいのか、次の3つのポイントでチェックしてみましょう。

1.自分のためだと感じているか

一見、世のため人のために見える行動も、実は本人にとっては、自分がそれを好きでやっている、自分のためになる、と感じていることも多いものです。

人の頼みに応えることによって、信頼が得られ、情報が集まり、やりがいのある仕事を任されるようになる、という、はっきりしたベネフィットがある場合もあります。

また、「人に頼られる自分が好き」という場合もあり、もっと単純に「『ありがとう』と言われると充実感を感じる」という場合もあります。

にこにこして引き受けていても、「わたしばっかり大変な思いをしている」と内心思っているのとは、ストレスのかかり方がまったく違いますね。

他人を手助けしたりするのも自分のための行動だ、というのが、自分へのいいわけではなく、実感として感じられるのであれば、それほど心配はないでしょう。

2.周りから尊敬を受けているか

あなたが周り人の依頼に応えたとき、相手はきちんと感謝の気持ちを表しているでしょうか。
それとも、「やってもらって当然」という態度でしょうか。
また、自分の都合だけで用事を押し付けるのではなく、あなたの都合も考え、スケジュールのすりあわせをしようとしてくれるでしょうか。

周りから「あの人は頼りになる」と思われていると、頼まれごとも多いですが、それなりの尊敬を受けているものです。

そうではなくて、「便利に使える相手」として見下されている場合もあります。

周りの人に大切にされ、ひとりの人間としてふさわしい尊敬を受けている、と感じられる場合はいいのですが、ひょっとして軽く見られている、と感じてしまうと、頼まれごとも大きなストレスになります。

とくに、自己評価が低く、「自分が尊敬に値するとは思えない」と感じている場合、ぴんと来ないこともあるかもしれませんが、「感謝の気持ちを表す」「あなたの都合も考えてくれる」という2点がない場合は、「都合のいい相手」と思われていると判断してよいでしょう。

3.睡眠や家族との時間、自分の楽しみの時間はとれているか

頼まれごとをする人が暇を持て余していることはなく、たいていは、自分自身の仕事や用事もたくさん抱えています。

人からの頼まれごとと、自分の仕事の両立をしようとすると、結局プライベートの時間が削られることになります。

家族と食事したり、いっしょにテレビを見る時間、自分の楽しみのために外出したり、家でのんびりする時間、そしてなにより睡眠時間。
これらの時間が少なくなっている、と感じたら、「もうこれ以上は引き受けられません」とお断りする必要があります。

自分の時間を捧げて人のためになる行動をするのは、美しいようですが、結局、自分自身が燃え尽き、それによって他人に迷惑をかけてしまう、不適切な行動であることを、肝に命じておきましょう。

上の3つの問いを考えてみて、どれかひとつでも「いいえ」の場合は、「断る」ということも必要です。

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