同僚の女性を好きになる。その人がなにかの用事があって席を立つと、自分も用がないのについていく。女性が用事をしているそばでふらふら。
こういうつきまとい型のセクハラ、ご相談が増えています。
やられると超気持ち悪いんですが、やってるほうは、それほど相手に脅威を与えてるとは思ってない。— メンタルサポートろうむ (@mental_sp_roumu) December 13, 2019
なにげなく投稿したツイートなのですが、ずいぶん反響をいただきました。
セクハラの類型の中で、このところご相談を受ける中に入っていることが多いのが、この「つきまとい」です。
ツイートにあるように、ただついてくるパターン。
または、どこかで待ち受けていて、話しかけてくるパターン。
この「話しかける」パターンで、「デートにしつこく誘う」というのは、多くの人にセクハラとして認識されていると思いますが、ただついてくるだけ、というのは、あまりとりあげられることがないように思います。
「しつこくデートに誘う」だけでなく、「体に触れる」というのも、基本ダメだというのも、たいていの人がわかっているでしょう。
相手が好きなあまりに無意識にやっているのか、それとも、このくらいならセクハラにならないだろう、と思ってやっているのか、そのあたりはよくわかりません。
この話を研修ですると、女性はぞっとした表情を見せる方が多いのですが、男性の反応は鈍いのです。
話しかけられるでも、触られるのでもなく、ただついてくるだけでしょ。
それがなに? という感覚の人もいるのではないでしょうか。
しかし、つきまとわれる方にとっては、不気味、恐怖以外のなにものでもありません。
ただついてくるだけでもいい加減気持ち悪いのですが、あまり人気のないところでいつも遭遇するとなると、なにか加害してくるのではないだろうか、と不安になります。
その上「この程度のことで苦情を言ったらおおげさと言われるのではないか」と思って、申告しにくいのがこのパターンです。
このツイートに対しても「被害を受けていたが、そのときはセクハラだとは知らなかった」という意味の反応がありました。
「体に触ってはいけない」という意識はいきわたっているので、こうなってしまうんでしょうか。
女性の側からすると、なかなか被害を訴えづらいんですね。
でも、これセクハラですので、ほかの同僚に観察するように頼むなどして、気のせいではないという証拠を押さえてください。— メンタルサポートろうむ (@mental_sp_roumu) December 13, 2019
対策としては、このツイートにあるように、ほかの人にもつきまとっていることを確認してもらい、証人になってもらうのがいいでしょう。
その上で、相談窓口に申告してください。
上司は相談されたら、ハラスメント事案として処理することも必要ですが、つきまとい行為をしている人に対しては、仕事に打ち込めるような指導も忘れずに。
だれかのあとを仕事中に何度もふらふらついていくようでは、職務専念義務違反です。