お医者さんにかかるときに保険証を使う健康保険に比べ、雇用保険の被保険者証は、退職するときまで、存在すら忘れていることも多いものです。
加入するはずの人の手続を忘れてしまっていて、2年3年と経ってから気づくこともあります。
お給料から雇用保険料を控除していれば、2年を超えても加入手続はできるようになりましたが、やはり遡っての手続はなにかとややこしくなるので、できれば加入漏れがないようにしておきたいですね。
そのためには、年に1回程度、公共職業安定所から「事業所別被保険者台帳」を取り寄せて、現在加入中の被保険者を調べておくといいでしょう。
取り寄せるためには、「事業所別被保険者台帳(写し)交付申請書」を公共職業安定所で提出します。これは厚労省の様式なので、全国で通用するはずですが、都道府県によっては、「事業所別被保険者台帳提供依頼書」という名前だったり、フォーマットが違ったりします。ご心配な方は、会社所在地の労働局のサイトを調べるか、最寄りの公共職業安定所で依頼書の用紙をもらって下さい。
パート・アルバイトが多い職場では、とくに加入漏れがないか、ひとりひとり所定労働時間等を確認して調べて下さい。
加入の条件は、
①1週間の所定労働時間が20時間以上
②31日以上雇用する見込みがあること
の2点です。
雇用保険の記録の照会は、会社側からだけでなく、従業員も自分の記録については、公共職業安定所に「雇用保険被保険者資格取得届出確認照会票」を提出して行うこともできます。
現在では、一般の被保険者が、マイナポータルを使って自分の雇用保険の記録をかんたんに確認できるようになっています。
従業員から「わたしの雇用保険、ちゃんとなってますか?」と確認される前に、会社側で確認し、もし届け出漏れがあれば従業員に説明して、不利にならないようにしましょう。
雇用保険被保険者数お知らせハガキ(2021年3月送付分)に、事業主印を押印して公共職業安定所に提出しても、最新の「事業所別被保険者台帳」をとりよせることができます。
(2021年3月10日追記)