仕事で文章を書いていたり、ややこしい表を作っていたり、企画のアイデアを考えていたりするときに、「お電話です~」と呼ばれて、数分話をして元の仕事に戻ると、「あれ? なにやってたんだっけ?」となることってありますよね。
電話で中断されていた時間自体は数分でも、元の集中状態に戻るまで20分30分とかかってしまったりします。
集中が必要な仕事の方は「会社じゃ仕事にならん」と、家に持って帰ったり、みんなが帰ってしまった夜まで残って仕事を片付ける、という、本末転倒なことになっていませんか?
職場は仕事をするところで、家はプライベートなところです。
就業時間外は本来自分の時間です。
私的な時間、自分の時間まで、すべて仕事のために使っていては、仕事を離れてリフレッシュすることができず、どんどん疲労が溜まっていきます。
いい仕事をするためにも、プライベートな時間を確保することは必要です。
でも、そんなこと言っていたら、仕事はどんどん溜まってしまうし、どうしたらいいんだ? と思っているあなた。
職場で集中して仕事ができるよう、工夫すればよいのです。
まず、ヘッドホンをして、好きな音楽などを流して、まわりの音をシャットアウトします。ヒーリングミュージックや「集中できる」という謳い文句の CD を聞くのもよいでしょう。
リラックスしすぎて眠くならないように、ご自分の気分に合わせて選んでください。
また、文章を書く仕事であれば、書きものに集中するためのテキストエディタもあります。フリーソフトです。
そして、タイマーを 30分から45分くらいの間にあわせます。
人間がほんとうに集中できる時間は案外短く、ひとつのことに意識を集中していられるのは、10分程度とも言われています。
そこまで深い集中ではなくても、ふつうの人は90分くらいが限度だそうです。
大学の授業時間が、90分というのはそのあたりからきているのかもしれません。
また、小学校の授業時間は45分ですから、これもひとつのめやすになりますね。
わたしも、集中したいときはタイマーをかけて仕事をしていますが、
45分にしています。
タイマーをあわせるときのピッピッという音が、目の前の仕事に集中するための、自分への合図にもなります。
タイマーは安価なキッチンタイマーで十分ですし、ネット上にもさまざまなフリーソフトがありますので、自分好みのものを探してみましょう。
そして、まわりの人に、タイマーが鳴るまでは、話しかけたりせず、電話も取り次がないように頼んでおきます。
このようにして、意識的に「集中タイム」を作るのです。
デスクの上に「集中タイム」と書いたメモスタンドを置いておくのもいいですね。
仕事の内容にもよるでしょうが、45分待てない緊急の用件というのはそんなにないはずです。
逆に、突発事件以外の緊急の用の電話がかかってこないように、保留中の案件があれば、自分から連絡をして、先方からの電話を防ぐようにします。
これは、仕事を自分のペースで行う上でも、役に立つテクニックです。
45分程度の集中タイムが終わったら、15分くらい小休止して、その間入った電話やメールなどに対応すればよいのです。
そして、必要があれば、また集中タイムに入ります。
やってみるとわかるのですが、慣れないうちは、3回もくりかえすと、かなり疲労を感じます。就業時間の8時間みっちりやることはまずできませんし、周りの人も話しかけづらくて困るので、ふつうのオフィスワークでは、2時間かせいぜい3時間が限度でしょう。
「時間が足りない!」「いつも邪魔ばかり入って集中できない」
と思っている場合は、ぜひ試してみてください。
仕事にめりはりをつけ、生産性をあげる効果があります。
ただし、あなたが経営者や職場の責任者ではない場合は、上司にきちんと提案して許可を得るのを忘れずに。