指原莉乃「…松本さんが干されますように!!!」松本人志「体を使って」発言に反応(スポーツ報知) – Yahoo!ニュース
ワイドナショー、緊張しすぎて本当に記憶がほとんどなく…😨💦
改めて録画をチェック…
…
……
…松本さんが干されますように🙏✨✨!!!
— 指原 莉乃 (@345__chan) 2019年1月15日
セクハラを受けた女性を苦しめるのは、セクハラを受けたという事実だけではありません。
自分の対応についての後悔、問題を知った、周りからの心無い反応という二次被害も待っています。
この件の事実関係は、上にリンクした記事に簡単に出ていますが、指原さんのツイートについては、このようにまとめられています。
指原は一連の騒動を受け「ワイドナショー、緊張しすぎて本当に記憶がほとんどなく…改めて録画をチェック………松本さんが干されますように!!!」と冗談を交えてネタに変えていた。(強調表示は引用者)
「セクハラなんて軽く受け流すのが大人の対応」という「常識」は、被害者の反論や抗議を封じ込めるものです。
このニュースのような論調は「女性はセクハラを受けても冗談やネタにして受け流すべき」という誤った感覚でできており、セクハラのお先棒を担ぐようなものです。
「受け流せないわたしはダメ」という、被害者の自分への拒否感につながります。
逆に、今度こそしっかり抗議しよう、と決意した人が、我知らず固まってしまってなにも言い返せなかった、または、つい笑ってごまかしてしまった、ということで「やっぱりわたしはダメだ」と、落ち込んでしまうこともあります。
拒否や抗議の意思をしっかり示しつつ、セクハラをした相手にも逃げ道を用意してあげている、この指原さんの対応は、とてもすばらしく見えます。
傷ついたときには、思うように反応できなくて当然
ただ、彼女は、セクハラに傷つくひとりの女性であるとともに、厳しい芸能界で成功した人です。
高いコミュニケーション能力を持っていることは、たやすく想像できます。
彼女に喝采を送るのはいいのですが、「わたしはこんなふうにできない」と落ち込む必要はありません。
ケガをしたら、痛くてうずくまってしまう。
あまりに痛くて涙が出る。
当然の反応です。
心が傷ついたときも同じです。
かっこよく反論できなくても、いいのです。
それで当たり前です。
ケガをしたらまず手当てを急ぐように、自分の心も手当てしましょう。
暖かく受け止めてくれる人に相談するのが、よい手当てです。
決してあなたを責めたりせず、共感し、「あなたは悪くない」と言ってくれる人がいれば、その人に相談してください。
心当たりがなければ、とりあえず、自分で「わたしは悪くない!」とはっきり声に出して10回唱えましょう。
そして、おいしいものを食べ、お風呂にゆっくり入って温まり、できるだけ睡眠をとるのが大切です。
「わたしは悪くない」
「すぐに抗議したり、かっこよく反論できなくてもよい」
ということが、しっかり胸に落ちたら、次のことを考えます。
ここからはケースバイケースになりますが、一般的には次のような対策をします。
- 記録する
- 仲間・味方をつくる
- しかるべき相談窓口に相談する
MeToo がムーブメントになったのは、社会の側が女性の声に応えたから
被害を受けた方、受けている方へのアドバイスはここまでなのですが、この事実を知った第三者はなにもできないのでしょうか。
欧米で MeToo がムーブメントになったのは、声を挙げた被害者に応えて、加害者が仕事を降ろされる、社会的に制裁されるということが起こったからです。
声を挙げた人を叩く、加害者に都合のよい反応を期待する社会では、セクハラは蔓延するばかりです。
芸能人を広告に使う企業は、一般消費者からの声をとても気にしています。
セクハラ行為を行うタレントを会社の顔にすることは、企業イメージダウンであると、指摘してあげることも、セクハラ防止に役立つ行為です。
「干されますように」ではなく、消費者が動けば実際に「干す」こともできるわけです。
テレビという衆人環視の場でセクハラが堂々と行われることをなくしていかなければ、職場のセクハラの撲滅も難しいでしょう。