3月1日はわたしの開業記念日です。上のツイートをしたところ、たくさんの♡(いいね)をいただき、社労士試験受験生や、合格してまもない方たちのフォロワーが急に増えました。

20年以上前の古い話ですが、子供を抱えて働き、志をもっている女性の状況はそんなに変わらないかもしれない、と思い、試験合格までの道のりを書いてみることにします。

社労士試験の勉強をしていたころは、30代前半で子供はまだ幼児、フルタイムで働いていました。夫も私も実家は遠方でした。このままずっと事務員で「女の子」扱いはイヤだと思い、自分に付加価値をつけようと、勉強を始めました。

当時勤めていた会社は輸入業務をやっていたので、最初は商業英語の勉強をしてみました。幸い、親切な先輩がいて、仕事には関係ないのに、わからないところを質問するとていねいに教えてくれました。

しかし商業英語より、もう少し汎用性のある、そしてもうちょっとてっとりばやい(!)ものがいいと思って、方向転換。英検2級、簿記2級、秘書検定2級を続けてとりました。簿記2級については、同僚でちょっと前に合格した人がいて、その人がテキスト等をくれたので、問題集だけ買って勉強したのを覚えています。先述の先輩も、この同僚も、女性でした。まわりの人にはとても恵まれていました。

当時の夫の仕事は、早朝からはじまり4時に終わり、残業無しというものだったので、保育園の迎えは夫で、ワンオペではありませんでした。勉強することについては、とくにがんばれと言われた覚えもないですが、協力的だったと思います。

子供がいて、フルタイムで働いていて、勉強時間はどうしていたかというと、通勤時間、昼休みに主にやっていました。電車通勤だったので、その間暗記できるように、テキストをばらばらにして、少しずつ持って歩いていました。お昼はお弁当を持っていって会社のデスクで5分で食べ、残りの時間は勉強していました。これだけで、1日1時間30分くらいの時間、勉強できます。

このあたりで、ずっと勤め続けても自分の将来像がぜんぜん見えないことに気づき、起業を考え始めます。当時、資格ブームだったこともあり、元手がなくても独立できるのは士業だろうと思い、行政書士の勉強をはじめました。

しかし、さすがにビジネス系の検定とは違い、法律の国家資格です。わたしは文学部歴史学科の出身で、法律の勉強は初めてでした。ということで、通勤時間と昼休みでは足りなくなり、早朝の勉強をはじめます。

当時住んでいたのは、狭いアパートで、夫がテレビを見ていたら家中に筒抜けです。子供の世話もあり、とうてい夜は勉強できないので、子供といっしょに夜9時頃寝てしまい、早朝4時に起きて、6時半頃まで勉強していました。睡眠時間も確保できるし、とても集中できてよかったです。

ここまで独学で、全部一発で合格しています。われながらすごい勢いでした。というか、必死ですよね。

で、次に挑戦したのが社労士試験でした。というより、もともと社労士が本命で、法律になじみがなかったので、行政書士の勉強はその足慣らしという意識でした。行政書士をやってらっしゃる方にはたいへん失礼な言い草とは思いますが、勉強の順序としては、なかなかよかったと思います。

社労士は独学は無理だろうと、簿記試験でなじみがあったので、大原の社労士講座に通いました。講義は主に土日のコースで、休んでしまったときは、平日夜のコースで補講を受けられるのが便利でした。[1]20年以上前の話で、いまはどういうシステムになっているのか、わかりません。

当時、東京の試験会場はエアコンが入っていなくて、真夏の丸一日の試験でそれは体力がもたない、と、わざわざ岐阜県の実家に行って、名古屋の会場で受けたにも関わらず、不合格でした。

試験直前は、仕事も休んで実家に滞在し、1日8時間くらい勉強していて、耳から内容がこぼれそうだーと思っていたのに不合格だったので、さすがに疲れてしまい、翌年は受けませんでした。

で、3年目はまた大原の社労士講座に通い、やっと合格しました。このときは、東京の会場で、エアコンありました。最初に資格試験の勉強しようと思ってから、たぶん5年くらいかかっています。

それまで、けっこうテレビっ子だったのですが、とくに最後の1年はまったくテレビ等見る余裕はなくて、そのころ流行っていた曲やドラマはすっぽり抜け落ちています。

若かったからできたといえばそれまでですが、社労士開業前と開業後では、やはり人生が大きく変わったと感じるので、当時がんばった若き日の自分をほめてあげたいですね。

Footnotes

Footnotes
1 20年以上前の話で、いまはどういうシステムになっているのか、わかりません。