◆◆==◆◆== 目 次  ==◆◆==◆◆

  1.パワハラ防止のために決めるべきことはなにか
  2.未払い賃金請求の時効が、現在の2年から3年になる見込み

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┃ パワハラ防止のために決めるべきことはなにか
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12月23日労働政策審議会が開催され、以前より公開されていたパワハラ防止指針の素案が、ほとんど修正なく決定しました。
来年1月には、正式に告示される見込みです。

2022年4月から、中小企業にもパワハラ防止策が義務付けられますが、これで、どのような対策をしなければならないのか、確定しました。

(1) パワーハラスメントを行ってはならないという事業主の方針を明確化し、労働者に周知する。
(2) パワーハラスメントに厳正に対処するという方針やその対処方法を就業規則などに明示する。
(3) 相談窓口を設置し、労働者に周知する。
(4) 相談窓口の担当者が適切な対応をとれるようにする。
(5) パワーハラスメントが発生して場合は、事実を迅速に確認し、被害者・行為者にそれぞれ適切な措置と、再発防止の措置を行うこと。
(6) パワハラ相談の対応にあたっては、相談者・行為者のプライバシーを保護すること。
(7) パワーハラスメントの相談を行ったことを理由に、労働者に不利な取り扱いをしないこと。

2022年からだから、まだ2年以上もある、とのんびり構えていてはいけません。

中小企業は、これらの施策が「努力義務」となっていますので、もし民事訴訟等になった場合、指針に出ている対策をなにもしていなければ、間違いなく損害賠償を命じられることになるでしょう。

また、就業規則の変更や、新たなハラスメント防止規程の策定をするには、一定の時間が必要です。
従業員の意見を聞くなどして、「法律で決まったからしかたなくやる」のではなく、「従業員が働きやすくなるように積極的に動く」という姿勢をとりましょう。

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┃ 未払い賃金請求の時効が、現在の2年から3年になる見込み
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民法改正で短期時効が5年に統一されたことに合わせ、いままで2年だった未払い賃金請求の時効について、どのようにするかが議論されていましたが、このほど、その方針が決まりました。

まず3年になり、その数年後には5年になります。

有給休暇取得の時効が2年に据え置かれたのと対象的に、大きな変化が予想されます。

サービス残業等をやらせているのは論外ですが、給与計算のミスで、1ヶ月あたりの不足額はわずかだったとしても、5年分となれば、無視できない金額になります。

また、次のような場合には、未払い賃金の額が5年分では数百万円になる場合が多数出てきます。

・名ばかり管理監督者
・業務委託契約で労働者性が認められる
・仮眠・待機時間が労働時間と認められる
・不適切な定額残業代
・営業担当者の事業場外みなし労働時間制

弁護士の採算がとれる報酬額は30万円程度と言われていますので、その分岐点を超えるようになり、弁護士が代理人となって会社に未払い残業代を請求するという事案が激増する可能性があります。