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  1.8月22日(木)に「感情にふりまわされない日々を手に入れる! マインドフルネスセミナー オンライン」を開催します(再掲のため割愛)

  2.書下ろしコラム「未払い残業代請求と年次有給休暇の繰越」

  3.行政からの新しいパンフレット

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┏◆◆ 書下ろしコラム
┃ 未払い残業代請求と年次有給休暇の繰越
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このタイトルを見て、なんのことかおわかりの方も多くいらっしゃるでしょう。

はい、民法改正による、短期消滅時効の変更についてのお話です。

現在、労働基準法における賃金等請求権の消滅時効の期間は2年とされています。
しかし、2020年4月の民法の一部改正により、賃金を含む一般債権の消滅時効の期間について、複数あった時効の期間が統一されました。
改正後は、「知った時から5年(権利を行使することができる時から10年の間に限ります。)」とされることになっています。
これに伴い、労働基準法に規定する賃金等請求権の消滅時効の期間をどうするか?という問題が生じました。
厚生労働省では、検討会で議論を進め、「論点の整理」を取りまとめています。

www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05555.html

まず、賃金請求権については、消滅時効は5年になる可能性が高くなっています。

数年前の未払い賃金となると、会社の方では未払いと認識していないでしょう。
つまり、残業や休日出勤の分の手当、割増分の賃金等が問題になりますね。

未払い残業代が発生しやすいのは、次の4つの場合です。

1.管理監督者の範囲が適正でない(名ばかり管理職)
2.事業場外みなし労働時間の運用が適正でない(外回りの従業員)
3.裁量労働制の運用が適正でない
4.そもそも違法状態を会社が認識しつつ、残業代を支払っていない

来年4月から、いままで2年前までしかできなかった未払い賃金の請求が、5年前までできるとなると、マスコミで報道されます。
弁護士事務所等が、ここぞとばかりに「未払い残業代を請求して取り戻しましょう」と広告するでしょう。
「自分ももらってない残業代があるのでは?」という意識が喚起される可能性が高いですね。
ずいぶん前に辞めた従業員から、とつぜん弁護士名で内容証明が届くかもしれません。

上記4の「違法状態自体を認識している」は論外のようですが、なんとなくまずいとは思っていても、いったいどのような制度にすればよいのか、会社がわかっていないということも多々ありそうです。

1.2.3の場合も、まずは社内の制度や給与の払い方を点検する必要があります。
もし過去に未払いがあれば、なるべく早めに社内制度を整備し、その分の支払いをどうするのか、従業員と話し合うことが必要になります。

少しでも不安があれば、いまのうちに専門家にご相談ください。

そして、同じく労働法上の請求権ではあるのですが、有給休暇の繰越の時効は、2年のままになる公算が高いですね。

一般原則が5年なのに、それより短いとはどういうことだ、労働者の権利は? と思うかもしれません。

しかし、そもそも年次有給休暇については、発生したその年のうちに全部消化してもらいたいと、行政側は考えています。
逆に時効を長くして、5年前のものまで繰り越せるようにすると、有給休暇の消化促進に逆行します。
このような意味から、2年のままということのようです。

経営者や人事労務担当者の方は、こっちは2年のままか、助かった、と思っていないでしょうか?
最低5日は必ず有給をとらせなければいけないように、法律が変わっています。
繰越させずに、全部有給をとってもらうにはどうすればよいか、そちらの工夫をしなくてはなりません。

会社への不満の大きな要素として「休みが取りづらい」ということがあります。
また、従業員が適正に休みをとり、リフレッシュして仕事に取り組んでもらうほうが、生産性もあがります。
消滅時効が2年のままにとめおかれたということは、有給の取得促進のためだということをお忘れなく。

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┃ 行政からの新しいパンフレット・Webサイト
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○ 2020年分 源泉徴収税額表
     (国税庁2 019年7月)
      www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/zeigakuhyo2019/01.htm

○ なくそう!望まない受動喫煙。
     (厚生労働省)
     https://jyudokitsuen.mhlw.go.jp/

○「WARNING~ウェブサイトを運営している事業者の皆様への注意喚起~」
     (個人情報保護委員会 19/07/12)
     https://www.ppc.go.jp/files/pdf/1907_warning.pdf

○ カムバック支援助成金のご案内
     (厚生労働省 19年7月)
     https://www.mhlw.go.jp/content/000529414.pdf
 
○  両立支援等助成金のご案内
     (厚生労働省 19年7月)
     https://www.mhlw.go.jp/content/000526013.pdf

○ 両立支援等助成金支給申請の手引き
      (厚生労働省 19年7月)     
     https://www.mhlw.go.jp/content/000527565.pdf