CIMG3750
講師の仕事で、盛岡を訪れた時のことである。

セミナーが終わり、会場から駅までタクシーをひろおうとしたら、ちょうど目の前の路上に空車のランプをつけたタクシーがいた。

のがしてはならじと、手を振りながら近寄って行くと、なんと後部座席にもう先客がいらっしゃった。

おもいっきり手を振ってアピールしたので、わー、恥ずかしい、とすごすご離れようとしたら、ドアが開いて、「友達を待っていたんだけど、すれちがったみたいです。駅までならいっしょにどうですか?」と、声をかけていただいた。
おそらく60代くらいの女性である。

ありがたく乗ることにして、駅までの10分程度をおしゃべりしながらすごした。

天童市で果樹園をやっている方で、農業委員会の会議のために盛岡に来たのだが、とんぼ返りということだった。
わたしも仕事で、せっかくの盛岡なのにどこも見ずに帰るところだったのだが、同じような状況だったわけである。
偶然の出会いではあるが、せっかくだから、ということで、名刺を交換して別れた。

乗り込むときに「タクシー代は折半で」と申し上げたのだが、考えてみれば、わたしのほうは交通費は出るのでタクシー代も自分持ちではない。ひとり乗ろうとふたり乗ろうと同じことなので、わたしのほうで、ということで支払った。
しきりと恐縮され、「果物でも送ります」と言っておられたのだが、「小銭ですので、そんな気を使わないで下さい」とお断りした・・・はずだった。

ところが、きょうになって、立派なラ・フランスがどーんと3キロ届いたのである。

好意で同乗させてもらい、しかもタクシー代も自分で払ったわけではないので、いいのかいな、と思ったが、来ちゃったものは、ありがたくいただくことにした。

あちこち出かけて行くと、おもしろいこともあるものである。おいしいオマケまでついちゃった。