京浜東北線の脱線事故。一部区間が一日中運行できないという、大きな影響を及ぼしましたが、どうもその原因は、ヒューマンエラーのようです。

ヒューマンエラーの再発防止策のひとつは、ミスがおこらないようなしくみ自体を考えること、そして、もうひとつは、ミスを引き起こす、人間の側の対策です。

人間側の対策というのは、気が緩んでいるから叱責して引き締める、ということでしょうか?

それとも、ミスに対して、厳しい罰を設けて、抑止効果を狙う、ということでしょうか。

どちらも違います。

基本的に、ヒューマンエラーを防止するためには、「人間は間違うものだ」という前提で、どんなに不注意であっても、ミスがおこりにくいようなしくみを作ることで対応します。

しかし、人間側の対策が必要はないわけではありません。

指差確認や、危険予知トレーニングなどが通常行われますが、人間側の対策で、忘れられがちなのは、事故を引き起こす疲労を防止するため、適切な勤務時間の管理を行うというものです。

もちろん、そこには適度な休憩をとることも含まれます。

長時間労働による疲労や睡眠不足は、ヒューマンエラーをひきおこす大きな要因になります。

忙しいからといって、休憩を削ったり、長時間労働を連続して行ったりすると、重大なミスにつながり、その対応に時間がとられ、悪循環になることもあります。

さらに、疲労や睡眠不足、そして、さまざまなストレスからメンタル不全に陥ってしまうと、常に注意力が不足した状態になり、ヒューマンエラーの危険性が増大してしまいます。

うつ病のひとつの症状として、注意力や集中力が低下する、ということがあります。

従業員がうつ病になると、長期休職で会社に損害が及ぶだけではなく、ミスによる損害の可能性も無視できません。

とくに、仕事で車を運転する場合、従業員の不注意で起こした事故でも、第三者に対しては、運行供用者として会社が責任を負わなければなりません。

事故防止のためにも、メンタルヘルス対策は重要なのです。