↑日本語字幕はありません。ご参考まで。

日本でビデオ/DVDが出ているハン・ソッキュ出演作品は、これでコンプリート。
別にコンプリートしたからといってなにがどうなるわけでもないが、ハン・ソッキュがシナリオ選ぶのは有名なので、こういうチョイスのしかたもあり、ということで。

チャ・スンウォンとの対決である。
ハン・ソッキュは、頭脳派であり、荒事も辞さず、捜査手法は違法でも気にしない、という百戦錬磨の刑事。
チャ・スンウォンは、留学してMBAを取得したが、父の復讐のためあえて刑務官になり、受刑者の中から仲間を集めるという長期間の準備と、すばらしい頭脳を生かして完全犯罪に挑む犯罪者。

予告編を見てもらうとわかるが、カーチェイスなどのアクション、犯罪の手口を見せるシーンなどもテンポよく、手堅くまとまっている。
助演陣を見ても実力派ぞろいで、これでつまらなかったら、監督は相当ダメであるが、もちろんそんなことはない。

ハン・ソッキュ演じるペク刑事は、仕事一辺倒の野暮天ではなく、髪はグレーに染め、スーツもモノトーンでまとめて、それなりにおしゃれしている風である。
だが、相手がチャ・スンウォンとなれば、平凡なルックスのハン・ソッキュがいくらがんばってもかなうわけがない。
この映画のチャ・スンウォンは、とてもセクシーでかっこいい。表情、ポーズのひとつひとつが決まっている。

1)画像出典:영화수다 – 한국이 금메달 따면<눈에는 눈 이에는 이>가 쏜다!

もうひとつ、ふたりはそれぞれ小さなグループのリーダーなのだが、対照的なリーダー像を見せている。

韓国映画やドラマで、警察モノで描かれる「パンジャン(班長)ニム」。
ハン・ソッキュが演じているのは、その延長線だ。
大声で部下を叱咤し、異論は許さず、日常的に軽い暴力で小突き回す。
なにせ実力があるのでだれも逆らえないが、これがまた実に小憎らしい。
チャ・スンウォンが父の仇として狙う実業家も、むかつくパワハラ親父として描かれているが、憎たらしさはどっちもどっちというくらいである。

チャ・スンウォン演じる犯罪グループのリーダーは、部下を力で支配しない。
決して大声を出すことなく、必要な指示は穏やかに与え、説得力のある言葉で説明する。
本来の復讐という目的を考えたら、自分が集めたグループのメンバーは駒にすぎないのだが、決してそのようには扱わない。
彼らの望むものを与え、苦しいときには助ける。
自分自身を捨ててでも。

ハン・ソッキュに「センチメンタルなやつだ!」と毒づかれるが、その人間味が、敵であるハン・ソッキュも動かしてしまうのである。

流血のえぐいシーンは直接的に描かれず、あまりブラックさはない。
結末もだれも不幸にならない。
どろどろしてないのがいいところでもあるし、「よくまとまった映画」どまりになっている理由でもあるかな。



メモ

邦題 目には目、歯には歯
原題 눈에는 눈,이에는 이
監督 カク・キョンテク
アン・グォンテ
俳優 ハン・ソッキュ
チャ・スンウォン
ソン・ヨンチャン
イ・ビョンジュン
キム・ヘスク
関連書籍
劇場/媒体 DVD(レンタル)
だれと
観た日 2017/05/24

Footnotes   [ + ]